9月1日は「防災の日」。こどもたちを守る防災対策は万全ですか?
更新日:2019.09.01
地震、豪雨、台風、河川氾濫、豪雪など・・・、今年も異常気象や自然災害のニュースをよく目にします。
いつどこで災害が発生してもおかしくない日本では、普段からの“備え”がとても大切。
特に赤ちゃんや小さなお子さまのいるご家庭では、一般的な防災準備に加えた特別な対策が必要になってきます。
今回は9月1日の「防災の日」に合わせ、必ず知っておきたいご家庭での防災対策をまとめました。
赤ちゃんと避難する際の注意点もしっかり盛り込んでいますので、ご家族と共有して万全の準備をしてください。
まずは防災グッズを揃えよう
防災対策として真っ先に準備しておきたいのが「防災グッズ(非常用持ち出し品)」。
最近では便利なアイテムもたくさん登場し、常備されているご家庭も増えてきました。
【非常用持ち出し袋の選び方】よく見かける巾着袋型の非常持ち出し袋は容量が少なく脆い上、非常に担ぎにくいです。ストラップがひも状の物は体に食い込む危険性もあります。地震の避難時に火にまかれる心配は少ないので、デイパックタイプが多機能で便利です。https://t.co/MavQtHT8af #防災
— 防災屋さん (@SaiGuard) August 18, 2019
一般的に備蓄用品は「3日分」が必要とされています。これは、災害発生から3日間は人命救助が優先されるため、支援物資の輸送は3日目以降となるから。最低3日間(大災害発生時は1週間)は自力で生き延びる準備が望ましいとされています。
しかし、緊急時に持ち出す防災グッズに関しては、1人で背負って無理なく歩ける「重さ」が大切。食材や飲料水に関しては「1日分」が目安です。残りの2日~6日分は自宅に備蓄しておくようにしましょう。
備蓄しておきたい日用品リスト
最低限必要だと思われる備蓄品をまとめてみました。
水・食料品関係
・飲料水(1日3リットル×人数分を目安に)
・生活用水(ポリタンクなどで保管)
・給水用ポリタンク、給水袋
・火や水を使わないレトルト食品、アルファ米、乾パン、缶詰、栄養補助食品など
生活用品関連
・懐中電灯(LEDランタン)
・乾電池
・現金(1万円程度。1,000円札・硬貨を混ぜておく)
・バッテリー(スマホ充電用)
・ラップ
・カセットコンロ
・ガスボンベ
・ろうそく、ライター
・簡易トイレ(多めに用意)
・トイレットペーパー
・ウェットティッシュ
・使い捨て防塵マスク
・ビニール袋
・水のいらないシャンプー
・ロープ
・布製ガムテープ
・工具セット
自宅備蓄分の飲料水・保存食をはじめとする消耗品は「人数分×2~6日分」が目安。特にラップ(食器のカバー・ケガの応急手当・電子機器の粉塵予防・メモ替わり)、ガムテープ(破損物補修・ケガの応急処置)、ポリ袋(食品を砕く・食器替わり・汚物の処理・貴重品の保管)など、汎用性の高いものは多めに用意しておきましょう。こどもや女性、高齢者は避難生活でトイレが近くなりがちですので、簡易トイレも多めの方が安心です。
また、カセットコンロは避難が長引くほどに重宝するアイテムですが、ガスコンロ1台にガスボンベを最低3つは用意しておきたいもの。ただ、ライフラインは「電気→水道→ガス」の順番で復旧する傾向が強く、電気は比較的早く復旧しますのでIH機器を用意しておくのもおすすめです。
最近では非常食も多種多様となり味の評価も高まってきましたが、できれば事前に自分の好みの味かどうかを確かめておくといいですね。避難生活はストレスがたまりがちですので、食事は好みの味でホッと安心するひと時を楽しめるようにしましょう。
ただ、注意しておくべきなのが「賞味期限」。食品以外でも乾電池の劣化や乾燥が心配なアイテムもあります。
そこでおすすめなのが「ローリングストック法」の活用。これは、普段の生活で備蓄品を古い順に活用し、使ったらまた買い足して常に新しい物を一定量確保していくやり方です。これだと期限切れに慌てることも、一度に大量に買い換える必要もありませんので、効率よく備蓄ができます。
赤ちゃんに必要な防災アイテム
食料などに比べて衛生用品は支援物資として届くのが遅く、赤ちゃんと避難する場合は相当数を自分で用意しておく必要があります。
また普段は母乳のママも避難のストレスなどで母乳の出が悪くなりがち。哺乳瓶とミルクの備えも必要です。
しかし、赤ちゃんを抱っこしながらの重い荷物は逆に避難の妨げになりますので、自分が背負える重さを確かめながら、持ち出す品・自宅備蓄の量を決めましょう。
赤ちゃん用の防災品リスト
・ミルク(液体ミルク、1回量の個包装粉ミルク)
・調乳用の飲料水(赤ちゃん専用・長期保存の軟水)
・使い捨て哺乳瓶
・使い捨てカイロ(ミルクやベビーフードの温めに使用)
・使い捨ての食器・スプーン
・味の慣れたベビーフード
・ラップ(食器やスプーンに巻いて使用)
・オムツ
・おしりふき(体や手足にも使えるタイプは体拭きにも使用)
・防臭袋
・ガーゼ(歯磨き・止血の際にも使用)
・歯磨きナップ
・マスク(感染症予防)
・バスタオル(オムツ替え・おくるみ・掛け布団・授乳ケープとしても使用)
・多めの着替え
・抱っこ紐
・ベビーシューズ
かさばるミルクは「液体ミルク」が備蓄におすすめです。常温で飲めるので哺乳瓶にそのまま注げ、長期保存可能なところがとても便利。しかし、赤ちゃんが好む味かどうかを事前に試しておくことが大切(ベビーフードも同様)。
また、赤ちゃん用の飲料水は専用のものが買えない場合は「軟水」を選んで。硬水だと内蔵を痛めやすくなります。水1L中に含まれるマグネシウムとカルシウムが120mg/L以下が軟水で、ラベルに表示されていますので確かめてから購入しましょう。
避難する際にはベビーカーはおすすめしません。緊急停止する可能性があるのでエレベーターは使えませんし、道路も瓦礫や陥没でベビーカーが上手く操作できない可能性が高いからです。赤ちゃんの寝るスペース用にと思っても、抱っこよりも地面に近い分、粉塵などを吸い込みやすくなります。なので、避難の時は赤ちゃんを抱っこするのが鉄則。抱っこ紐があれば両手が空いてとても便利なので、持ち出し品の中に予備を入れておくと安心ですね。
抱っこして避難する際に忘れがちなのが「ベビーシューズ」です。もう1人で歩ける赤ちゃんの場合も抱っこで避難しますが、裸足のまま抱っこして飛び出してしまいがち。靴はケガの防止のためにも必要ですので、予備をリュックにしまっておきましょう。
非常用持ち出し品・自宅備蓄品は便利なセットで販売されている物も多いですが、家族構成にあわせて必要なものを追加して準備しておきましょう。
災害時のスマホの活用法と便利なアプリ
災害時に頼りになるのがスマホですね。停電などに備えてモバイルバッテリーや、充電式バッテリーなどを用意しておきましょう。
また、安否確認や情報収集など使える防災アプリを事前にインストールしておくことで、万が一の場面で災害情報をリアルタイムで入手することができます。
次の記事もぜひ、参考にしてください。
「豪雨、台風、地震が起きてしまう前に 災害対策としてのスマホ、アプリの活用法」>>
災害は明日起きるかもと思って普段から防災意識を高めましょう
主な防災対策・注意点をご紹介しましたが、自宅内の家具を固定したり、家族で避難場所や連絡方法を確認したりとまだまだしておくべき対策はたくさんあります。
年に一度の「防災の日」をきっかけに、家族でたくさんのことを話し合い、命を守る防災対策をしっかり準備してください。
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