「つらい」のサインに気がついて! 赤ちゃんの熱中症の予防と対策
更新日:2021.07.22
からだが小さく、まだ体温調節がうまくできない赤ちゃん。実はこども以上に暑さが苦手で、熱中症になりやすいといわれています。のどが乾いていても言葉で伝えることができないので、ママパパが「異変に気づいてあげること」がとても大切。
赤ちゃんは熱中症のサインをどのように送っているのでしょうか。今回は熱中症の初期症状のサイン、病院を受診する見極め、また熱中症の予防策をご紹介します。
もしかして熱中症?赤ちゃんの熱中症サイン
赤ちゃんの熱中症も大人と同じように気温や湿度が高い環境にいることで起こります。本来なら汗をかくことで熱を外に逃がして体温を調節しますが、気温や湿度が高い環境にいると体温調節がうまくできなくなり、熱が体内にこもって「熱中症」になってしまうのです。
大人の場合はめまいやふらつき、頭痛といった初期症状が現れますが、赤ちゃんの場合は次のような症状があるとき熱中症の可能性が考えられます。
【赤ちゃんの熱中症サイン】
●からだが熱い。けれど汗が出ていない
●おしっこの量が極端に少ない
●皮膚が乾いている …など
初期症状を感じたらまずは応急処置!
「もしかして熱中症!?」という疑いを感じた時、真っ先にすべきことは応急処置です。ポイントは「からだを冷やす」ことと、「水分補給」の2つ。どちらか片方だけではなく、両方を行うことが大切です。
涼しい場所へ移動して、からだを冷やす
屋外にいるなら直射日光を避け、何はともあれ日陰へ。可能なら屋内のエアコンが効いた涼しい場所へ移るのがベスト。衣服をゆるめて風通しをよくしてあげます。
からだにこもった熱を逃がすため、首もと・脇の下・足の付け根など太い血管がある部分を冷やします。布に包んだ保冷剤などを使いましょう。ほかの部分も濡らしたタオルなどで拭いて、うちわであおいであげると早く熱が放散されます。
「水分」と「塩分」を補給する
大人の場合と同じく、水分と塩分の補給が必要です。幼児なら、乳幼児用のイオン飲料や麦茶、ジュースなどを飲ませましょう。
乳児の場合は、母乳やミルクで大丈夫です。
病院に行く?自宅で安静?受診の見極め
赤ちゃんの異変に早い段階で気がつき、適切な応急処置をすれば、症状は少しずつ落ち着いてきます。
しかし、異変に気付いた段階で熱中症が進んでいる場合は危険です。ぐったりしている、38度以上の熱がある、ぐずって泣き続ける、6時間以上おしっこが出ていない時などはすぐに受診しましょう。
赤ちゃんを熱中症から守る予防策
熱中症予防のポイントはこまめな水分補給、そして温度・湿度の環境に気をつけることです。
①こまめに水分を摂る
母乳やミルクで日常的に水分をしっかり摂る習慣を。離乳食を始めているなら白湯や麦茶も◎。ジュースやイオン飲料は糖分が多いので普段の水分補給にはおすすめしませんが、万一の応急処置に備えて乳幼児用のイオン飲料を常備しておくと安心ですね。
②直射日光を避ける
肌に直射日光が当たると体温が上がりやすくなります。通気性の良い素材を着せたり、肌をなるべく露出しないよう薄手のストールでカバーするなどの工夫を。ベビーカーは地面に近く温度が上がりやすいので、内側に保冷剤を仕込んだり、首もとを冷やすなど工夫してあげましょう。
③外気温マイナス5度以内を目安に
室内ではエアコンや扇風機を上手に使いましょう。外との温度差が大きくなりすぎないように、外気温マイナス5度以内を目安に。猛暑日など特別暑い日は、冷えすぎないよう様子を見ながら設定しましょう。設定温度に気をつけて上手に使えば、エアコンが赤ちゃんの体温調節機能などの成長を妨げることはありません。
いかがでしたか?
気温や湿度に影響されやすい赤ちゃん。気温が高い時間帯はなるべく屋外に連れ出さず、家の中でも室温に気をつけてあげることが大切です。「快適な環境にばかりいると、からだが強くならないのでは…」と心配になるかもしれませんが、人のからだは成長とともに気温に順応する力が発達するのだそう。体温調節が苦手な乳幼児うちは、まずは暑さから守ってあげることを優先しましょう。
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<スタジオアリス編集部>
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