【6/4~10は歯と口の健康週間!】 歯周病は親から子にうつる!? そもそも「歯周病」って何?
- #健康
更新日:2022.06.05
むし歯と同じくらい耳にする「歯周病」。
いまや30代以上の8割がかかっているといわれますが、自覚がしにくく、ほとんどの人は自分が歯周病や歯周病予備群であることに気がついていません。
自分のお口の状態を知るにはどうすればいいか、こどもも歯周病になるのかなど、今回は歯周病について分かりやすく説明します!
そもそも歯周病って何?
「歯周病」とは文字の通り、“歯の周り”の歯茎や、歯を支えている骨などが壊されてしまう病気の総称です。
原因になるのは口の中の悪い細菌。
歯と歯茎のすき間(歯周ポケット)から侵入した細菌が歯茎に炎症を起こし、それが進行すると歯を支える骨を溶かして、最後には歯を失ってしまう…。
いまや歯周病はむし歯と並んで日本人が歯を失う原因のワースト。初期段階では痛みなどの自覚症状がほとんどないので、気づいたときにはかなり進行しているケースが多いのがその原因です。
病気のリスク、出産への影響も!?
歯周病の怖さはそれだけではありません。
歯や口内環境だけでなく、慢性的に歯周病を患っていると全身の他の病気のリスクが高まることも分かっているんです。
糖尿病の悪化や、心筋梗塞や狭心症、さらに妊娠している女性が歯周病にかかっている場合、早産や低体重児の危険性が高くなるという指摘も…。
こどもも歯周病になるの?
歯周病にかかる世代で最も多いのは30代~60代。歯周病というカテゴリーに15歳以下のこどもはあまり含まれていません。でも安心できるわけではないんです!
こどもに発症しやすい歯の周りの疾患は、歯茎が炎症を起こす歯肉炎です。歯磨きが行き届いていなかったり、永久歯が生えるタイミングで発症することが多く、歯肉炎を放置しているとやがて歯周病に進行する場合も。
大人になって深刻な歯周病にならないためにも、こどもの頃からむし歯と同じように歯の周りの健康をケアすることはとても大切です。
また、むし歯と同じく歯周病の原因菌も人のだ液からうつります。
大人が使ったお箸やスプーンをこどもの口に入れるのはやはり避けた方がいいですし、自分を含め周りの大人の口内環境を整えることは、こどもの健康を守る意味でも大事といえます。
毎日の歯磨きが有効な予防策!
歯磨きは習慣だからこそ、自己流になりがちです。歯ブラシのあて方(歯の表面と根本で角度を変える!)、動かし方(歯茎はマッサージするイメージで!)など案外、正しい磨き方を知らないことも。
同じように、こどもの歯を仕上げ磨きするときも「なんとなく」「いつも通り」ではなく、1本ずつ「今ここを磨いている」という意識で磨くことが大切です。特に気をつけたいのは奥歯の溝。奥歯のかみ合わせの溝は歯垢が残りやすい場所なので、しっかり歯ブラシをあてましょう!
歯の大きさ、歯並び、骨格などによって、その人に合った歯ブラシ選びのポイントも変わります。自分やこどもの口の中を診てくれる歯医者さんや歯科衛生士さんにアドバイスをもらうのが良さそうですね。
歯周病になってしまったら…?
歯周病の対策は、歯医者さんでの適切な治療と、毎日の正しい歯磨きの両方が必要です。
歯科治療の基本は、歯垢(しこう)や歯石(しせき)の除去。歯周病の原因菌がいる歯垢、その歯垢が放置されて硬くなった歯石を取り除くことから始まります。
できてしまった歯垢と歯石は、どんなに丁寧に磨いても歯ブラシで落とすことはできません。でも歯周病の予防にはやはり毎日の正しい歯磨きが有効。通院しながら、しっかり歯磨きという2段構えで治しましょう!
そして、なるべく早めに治療を始めることもとても大切。自治体によっては歯周病の早期発見・早期治療のために低価格の負担(数百円程度~)で歯周病検診を推進している地域もあります。お住まいの地域の取り組みを調べてみましょう。
いかがでしたか?
歯科で指摘を受けない限り、自分が歯周病・歯周病予備群であることに気付いていない人がとても多いのが歯周病の現状です。歯や口内の健康はすぐに命にかかわるわけではない代わりに、放置しておくと食べる幸せを奪ったり、ジワジワと健康をおびやかしてくるのがコワい特徴。これを機に一度、歯周病の検診を受けてみてはいかがでしょうか。
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